ファーストキスはいちご味

あれは青春真っ盛りの高2の夏。初めて彼氏という存在ができ、手をつないだり密着して喋るのにもようやく慣れてきたある日。

デリヘルで稼ぐには営業用の声を使ってお客さんのハートを掴め!と大分 デリヘルの店長がSTAFFに言ってました

2人きりの時間が訪れ、いよいよ私にもファーストキスの瞬間がやってきました。

手に汗びっちょりかきながら、これまで雑誌や友達から得た情報が、走馬灯のようにかけめぐりました。

ひと足先にファーストキスを済ませた友達が、「いちごの香りのリップクリームを塗っていたから、ファーストキスはいちご味だったよ」と自慢気に話していたので、私も真似して同じリップクリームを毎日塗り続けていたのです。

私のファーストキスも、甘酸っぱいいちご味になるに違いない。我が人生の思い出の1ページになること間違いなし。

そして、唇が重なり合いました。

塗りたくったはずのリップクリームは緊張で乾ききり、唇はがっさがさ。雑誌に載っていた「やわらかな唇の感触」というものは微塵も感じません。

それどころか、ものの2、3秒で終了。あれ、時が止まって、世界が2人だけのものに感じるんじゃなかったのかしら。

やはり雑誌に書いてあるのは嘘だったのかしら。せっかく鏡で顔の練習までしたというのに。

事務作業的に終わったのも無理はありません。何故ならそこは、放課後の教室。いつ誰に見つかるかわからない、ヒヤヒヤした状況だったのです。

そんなわけで、私のファーストキスは無味。甘酸っぱいのは思い出だけでした。